本当に小さな、
たんぽぽの綿毛の一つくらいの大きさから育てた火の鳥が
鮮やかな花火のような弾ける火を吹いて
それが消えにくく火事を起こしかけるので
欲しがる人に渡してひっそり身を引く夢を見た。
もろ刃の剣、身に覚えがある。
それを飼い慣らすつもりはもうない。
ぼやを何度か出してきたが、
焼けかけて気づいた大事なもの(家)は
きっと自分の体だった。
知らなかったがあれを欲しがるひとがいたんだろうか。
代わりに川に放しに行ってくれるって言っていた。
捨てたんじゃなく、
かわいがったので処分されることも望まず
飼い主として選ばれたわたしが
思い出のつまった自分の命も愛しかったゆえに
危険が見えたから手放しただけ。
わかる人にはわかる。
あえてそれが何かは書かない。